弟の意思を尊重した後見が叶いました
相談したきっかけ
私は、精神障害をもつ弟の保佐人を司法書士と複数で行っていました。司法書士は弟の財産の締め付けばかりに躍起になって、とても弟のために仕事をしているとは思えませんでした。弟は意思表示ができるので、司法書士のことは嫌いとハッキリ言っていました。弟の一生を考えてこの先どうしていけばいいのか悩んでいたところ、インターネットで後見の杜を知りました。
弟は統合失調症を患って長く病院に入院していました。私たち姉弟の父が亡くなり相続手続きをすることになったのですが、司法書士保佐人は、父の遺言を無視して遺産分割協議に持ち込みました。父は障害の弟の将来を考えて遺産の分け方を指定していたのにそれを無きものにし、結果的に弟には自分で管理できない不動産を相続させる、祭祀も承継させるなど、本人のこれからの生活を考えた内容とはなりませんでした。私にも保佐人として同等の財産管理権があるにもかかわらず、司法書士は通帳を持ち去ったまま弟の財産状況を明らかにせず、支出には文句を言い、身上監護の責任がありながらケアカンファレンスに出席しない。これらのことの苦情を言うと無用な反論ばかりしてくるなど、とても一緒に保佐人をやっていけるような人ではありません。相続手続きも不動産の名義変更も終わった今となっては、司法書士がついている必要がないので辞めてもらいたいと思っていました。
そもそも「弟の使い走り」ができるならと思って代理権をもらったのですが、このまま権利を濫用されるのは耐えられません。弟自身の意思を反映した生活をするには同意権があれば十分で代理権は不要だと思いました。とはいえ、司法書士に辞めてもらうことなどできるのか、代理権を外すことができるのか、私の考え方が正しいのかわからずにいたところ、後見の杜の存在を知って相談しました。
後見の杜の「相談対応」を受けた感想
私の考え方は間違っていなかった!今は穏やかに暮らしています。
後見の杜に相談したところ、精神病院にいる弟にすぐに会いに来てくれました。本人と話して意思を確認するなど、司法書士保佐人は一度もしたことがなかったので驚きました。そのうえで今後取り得る手続きをアドバイスしていただき、それに従ってひとつひとつ手続きを進めました。その結果、司法書士は辞任し、代理権をすべて外すことができました。今は弟を退院させて自宅で生活することを考えています。後見の杜のおかげでここまで来ることができました。本当の専門的な知識を授けてくださったこと、代表の後見人に対する考え方を聞けたこと、いつでも相談できる強い味方となってくださったことは、苦しいなか私の大きな力になりました。他人に邪魔されず、父の遺言に従い、姉として、保佐人として、主人の協力を得ながら姉弟の関係を続けていきたいと思います。
最近のお悩みの傾向について
解説:一般社団法人「後見の杜」宮内康二代表
家族に弁護士等の後見人がついている方からのお悩みの内容で多いのが次の3つです。
- 家族の反対を押し切って自治体が強引に後見人を付ける手続きをした
- 家裁やリーガルサポートに後見人の文句をいっても取り扱わない
- 後見制度そのものから離れる方法はないのか
ご自分が家族の後見人をされている方からのお悩みの内容で多いのが次の3つです。
- 家庭裁判所から後見制度支援信託か監督人を選べといわれ当惑している
- 監督人から不当に文句を言われ、高額な報酬を請求されて困る
- 財産管理をする後見人がつき被後見人の通帳を出せとせがんでくる
後見人をつけるかご検討中の方からのお悩みの内容で多いのが次の3つです。
- 後見人って大丈夫なの?
- 後見制度以外の方法はないの?
- 家族が後見人になるにはどうしたらいいの?
私たちは、後見される側やそのご家族の立場にたって、
一つ一つの後見事例の適切な運用をサポートします。
複雑な後見制度を紐解き、その運用を改善・向上していきましょう。