「後見しかない」と言われて
途方に暮れていました
相談したきっかけ
私の兄が80歳になる母親に後見人をつけようとして弁護士に相談したことを知りました。母は軽い認知症ですが、受け答えはしっかりしているし年相応の衰え程度だと思います。このまま後見人を付ける申し立てがされて他人である後見人がつくことは避けたいと思って、家裁、法務局、市役所、法テラス、警察と思いつくところに手当たり次第相談に行きました。しかし、どこも「認知症なら後見人をつけるしかない」と言われて途方に暮れていたところ、たまたま後見の杜の相談会があることを知って参加したのがきっかけです。
私の母は兄夫婦と同居しています。私と兄の関係はあまり良くありません。それというのも兄嫁の母に対する態度に私が不満を持っているからです。冷たくされても母は嫁を責めるわけでもなく、世話になっているからと我慢しています。母は通帳などは自分で管理していて銀行での手続きも自分でできます。兄夫婦は母の財産をアテにしていることは明らかで、母もそれを勘付いています。兄は自分が後見人になることで母の財産を押さえることができると考えていたのだと思います。軽度でも認知症であれば後見人が必要との診断が出るかもしれません。兄にやめるよう言うと、私が母の財産を狙っていると思われるだけです。「申し立てた者勝ち」になることに納得できなくて方々に相談しましたが、どこでも「高齢者=認知症=後見が必要」と扱われました。自分で財産管理ができるのに、他人である後見人がつくことは母の本意ではありません。
後見の杜の「相談対応」を受けた感想
「後見は要らない」ときっぱり言われて不安が解消しました。
「お母さんは自身はどうされたいのですか?」後見の杜に相談したところ、まずそう尋ねられました。母が自分で財産管理ができているなら「後見は要らない」とも言われました。こんなことは相談に行ったどこでも言われませんでした。ただ、母自身に、認知症がひどくなったときに誰かに財産管理を頼んでおきたいという希望があるなら「任意後見」という方法があることも教えていただきました。後見の杜の方は母に会って希望を聞いてくれました。高齢者の気持ちを引き出すのがとても上手で、母と私で任意後見契約を結ぶことができました。公証人の先生も母の言葉をしっかり受け止めてくれて、これまでの不安が一気に解消しました。後見の杜の方はあくまで母の利益になるようにと考えてくださいました。後見の杜に出会っていなければ今頃母に弁護士などの後見人がついて、我慢に我慢を重ねる生活になっていたかもしれません。「高齢者=認知症=後見が必要」という認識を押し付けられる社会を恐ろしい、本当のことを教えてくれる人がいない後見業界はおかしいと、つくづく思っています。
最近のお悩みの傾向について
解説:一般社団法人「後見の杜」宮内康二代表
家族に弁護士等の後見人がついている方からのお悩みの内容で多いのが次の3つです。
- 家族の反対を押し切って自治体が強引に後見人を付ける手続きをした
- 家裁やリーガルサポートに後見人の文句をいっても取り扱わない
- 後見制度そのものから離れる方法はないのか
ご自分が家族の後見人をされている方からのお悩みの内容で多いのが次の3つです。
- 家庭裁判所から後見制度支援信託か監督人を選べといわれ当惑している
- 監督人から不当に文句を言われ、高額な報酬を請求されて困る
- 財産管理をする後見人がつき被後見人の通帳を出せとせがんでくる
後見人をつけるかご検討中の方からのお悩みの内容で多いのが次の3つです。
- 後見人って大丈夫なの?
- 後見制度以外の方法はないの?
- 家族が後見人になるにはどうしたらいいの?
私たちは、後見される側やそのご家族の立場にたって、
一つ一つの後見事例の適切な運用をサポートします。
複雑な後見制度を紐解き、その運用を改善・向上していきましょう。