後見制度支援信託を迫られて
困っていました
相談したきっかけ
私は5年前から娘の後見人をしています。今年になって弁護士が後見人に追加されました。しかも財産管理は弁護士、私は身上監護のみと役割を分けられていて、事前の説明もなく突然のことだったのでとても驚きました。家裁から問題があると言われたことは1度もないのに、弁護士後見人からは財産管理の仕方を非難され、娘の財産を信託するぞと脅かされました。納得がいかなかったので断固抵抗していたのですが、この先どう対応していけばいいのかわからずに悩んでいたところ、たまたま週刊誌で後見の杜を知って相談したのがきっかけです。
私の娘には生まれながらに知的障害があります。東日本大震災をきっかけに娘の将来を考えるようになり、後見を申し立てました。私が後見人になり4年間何の問題もなく務めてきたのに、5年目に弁護士が後見人に追加されました。財産管理権が弁護士後見人に移った途端に、それまでの財産管理について「使い過ぎ」とか「不適切」と非難され、娘の預金の一部を信託するよう何度も繰り返し迫られました。
私が一切応じなかったら、弁護士後見人は半年で辞任し、入れ代わりに別の弁護士が監督人になりました。財産管理権は私に戻りましたが、今度は監督人から、娘の化粧品ひとつ買うことまで口を挟まれ、娘の後見と関係のない私個人の財産まで明らかにするよう命じられました。しかもやはり信託をするよう執拗に迫られ、私が拒否すると「何件も監督しているがあんたみたいに口答えする人は初めてだ」「信託して自分はさっさと辞任したい」など、あり得ない発言をします。なぜ監督人にそこまでされなければならないのでしょうか。信託は義務なのでしょうか。応じなければ後見人をクビにされるのでしょうか。娘は障害年金のほか僅かですが就労収入もあります。それらの収入は娘の将来のために預金して、生活費は親がすべて賄ってきました。娘の長い人生を思えば親なら誰しもそう考えると思います。それを信託させて娘のためにすら自由に使えないようにすることに納得できませんでした。
後見の杜の「相談対応」を受けた感想
自分の考え方が間違っていないとわかりました。今後も自信をもって監督人に対応していきます。
後見人、監督人と何か月も執拗に信託を迫られてすっかり気が滅入っていました。そうなると自分に自信がなくなり、信託に応じてしまおうかと考えが揺らぐこともありました。後見の杜に相談して、信託はそもそも義務でもなければ強要されるものでもないとわかりました。自分の考えに自信が持てるようになり、さらに宮内さんに「しっかりしろ!」と発破をかけられて、すっかり気持ちが軽くなりました。今後暫くは監督人とやり取りしなければなりませんが、後見の杜に継続して支援していただけるので安心しています。監督人に気を取られず、親として後見人として、娘の生活をしっかり見守っていこうと思います。
最近のお悩みの傾向について
解説:一般社団法人「後見の杜」宮内康二代表
家族に弁護士等の後見人がついている方からのお悩みの内容で多いのが次の3つです。
- 家族の反対を押し切って自治体が強引に後見人を付ける手続きをした
- 家裁やリーガルサポートに後見人の文句をいっても取り扱わない
- 後見制度そのものから離れる方法はないのか
ご自分が家族の後見人をされている方からのお悩みの内容で多いのが次の3つです。
- 家庭裁判所から後見制度支援信託か監督人を選べといわれ当惑している
- 監督人から不当に文句を言われ、高額な報酬を請求されて困る
- 財産管理をする後見人がつき被後見人の通帳を出せとせがんでくる
後見人をつけるかご検討中の方からのお悩みの内容で多いのが次の3つです。
- 後見人って大丈夫なの?
- 後見制度以外の方法はないの?
- 家族が後見人になるにはどうしたらいいの?
私たちは、後見される側やそのご家族の立場にたって、
一つ一つの後見事例の適切な運用をサポートします。
複雑な後見制度を紐解き、その運用を改善・向上していきましょう。