家裁相手に訴訟を起こします!
相談したきっかけ
夫(60代)は義父(80代)の後見人です。夫は10年間真面目に後見業務をやってきたのに、ある日突然家裁から非常識かつ理不尽な扱いを受け、妻としても怒りが収まりません。
義父は義母と二人暮らしでした。シロアリ駆除の詐欺被害に遭ったり、買い物でつり銭の計算ができなかったり、認知症と思われる症状がみられるようになりました。しっかりしていると思っていた義母も、腐敗したものを食べようとするなど、転勤もあってしばらく会わない間に大変なことになっていました。
長男である私たち夫婦で実家に通い、介護サービスを手配しつつ、先々の施設入所や古くなった実家の処分等を考えるに、夫と義弟で話し合い、後見の申立をしました。
夫が後見人に選任されて10年間、きちんと家裁に後見事務を報告して「問題ない」とお墨付きをもらっていました。そうしたところ、突然家裁から「親族後見人」の呼び出しがありました。夫は仕事で行けなかったので後日家裁に出向いたところ、
・義父の預貯金を信託銀行に預ける
・後見監督人をつけて夫を監視する
いずれかを選べ、その理由は、
・親族後見人の横領が多い
・あなたは大丈夫だが他の親族後見人とバランスをとる必要がある
というもの。横領を疑われ、理不尽な扱いに怒った夫は、どちらも拒否して帰ってきました。
数日後家裁から「監督人をつける」という審判書が届きました。夫の態度に対する家裁の意地なのか、非常識なやり方について3人の弁護士に相談しましたが、「家裁の言うことは絶対なので従うように」とだけ言われました。どうしても納得できず、後見の杜に相談したところ…
後見の杜の「相談対応」を受けた感想
家裁を相手に訴訟を起こします!
後見の杜によると「後見人や監督人をつけるには、被後見人に意見を聞かなければならないが、その手続きを飛ばす家裁が増えており、問題視されています」とのことでした。「うち以外にもあるんだね」と思う一方、夫はもちろん、元役人で正義感が強く、まだ意見を言える義父の気持ちもあり、国を相手に裁判を起こすことにしました。
結果はどうなるかわかりませんが、ちゃんと仕事をしており「問題ない」と言っておきながら「信託なら1回で30万円、監督人なら月3万円、どっちが得かわかりますよね?どちらかを選ばなければなりません」と言うこと自体が問題だと思います。家族の問題なので、夫と一緒に闘う覚悟です。
余談ですが、夫が入っている弁護士費用保険は、国を相手にする裁判の費用は出ないとのことでした。なんともしっくりきません…。
最近のお悩みの傾向について
解説:一般社団法人「後見の杜」宮内康二代表
家族に弁護士等の後見人がついている方からのお悩みの内容で多いのが次の3つです。
- 家族の反対を押し切って自治体が強引に後見人を付ける手続きをした
- 家裁やリーガルサポートに後見人の文句をいっても取り扱わない
- 後見制度そのものから離れる方法はないのか
ご自分が家族の後見人をされている方からのお悩みの内容で多いのが次の3つです。
- 家庭裁判所から後見制度支援信託か監督人を選べといわれ当惑している
- 監督人から不当に文句を言われ、高額な報酬を請求されて困る
- 財産管理をする後見人がつき被後見人の通帳を出せとせがんでくる
後見人をつけるかご検討中の方からのお悩みの内容で多いのが次の3つです。
- 後見人って大丈夫なの?
- 後見制度以外の方法はないの?
- 家族が後見人になるにはどうしたらいいの?
私たちは、後見される側やそのご家族の立場にたって、
一つ一つの後見事例の適切な運用をサポートします。
複雑な後見制度を紐解き、その運用を改善・向上していきましょう。