2017.12.21

家庭裁判所が保管している資料を見たいのですが?

最近よくあるシチュエーション

「後見人が何をどのようにやっているのかわからない」、「後見人が報酬をいくら取っているのか知りたい」という方が増えています。このような場合、後見人に聞くのが手っ取り早いのですが、教えない後見人も多いようです。また、「そもそもどうして後見人がついたのか知りたい」とか「私の悪口が書かれているような気がする」という後見の入り口の中身を知りたいという人もいます。いずれにしても、家庭裁判所が保管している各種の書類を見ることで後見の動きがかなり見えてくるでしょう。

家庭裁判所が保管している資料の内容

後見に関して家庭裁判所が保管している資料は以下の4つに大別されます。

  1. 後見開始の申し立てに関する書類
  2. 後見人の業務レポートに関する書類
  3. 後見人の報酬に関する書類
  4. 上記以外の書類(例:不動産売却に関する資料、遺産分割に関する資料、その他)

1.後見開始の申し立てに関する書類

後見開始の申し立てに関する書類には、誰が、いつ、(誰に頼んで)、どのような理由で、誰を後見人候補者として、後見開始の申し立てをしたかが記載されています。医者の診断書も添付されています。申し立てに呼応する形で、家庭裁判所の調査官が行った調査報告書(意見付き)も作成され保管されています。後見人がつく経緯がよく分かりますのでご興味ある方は対象となる資料を家庭裁判所から取り寄せてみてください。

2.後見人の業務レポートに関する書類

後見人は、就任後1か月以内に、被後見人の財産を調べ「財産目録」を作成し、月次の収支をまとめ「収支予定表」を作成し、家庭裁判所に提出することになっています。また、年に一回、1年間の「業務内容」と「財産変化」を家庭裁判所に提出することになっています。これらの資料を被後見人やそのご家族に渡す後見人もいますし、そうしない後見人もいます。ご興味ある方は対象となる資料を家庭裁判所から取り寄せてみてください。

3.後見人の報酬に関する書類

後見人や監督人は、年に一回、家庭裁判所に報酬を請求します。請求を受けた家庭裁判所は、「もらえる金額の目途」として、後見人や監督人に報酬額を提示します。それを基に、被後見人の預貯金から当然にお金をとってしまう後見人や監督人がいますが、それは好ましい手続きではありません。いずれにせよ、家庭裁判所が出した「報酬審判」を取り寄せることで後見人や監督人にいくら払う可能性があるかを知ることができます。

4.上記以外の書類

ケースによって書類は異なりますが、例えば、不動産売却に関する資料があります。見ると、本当は違うのに「本人が売っていいと言った」とか「相続人も売却に同意した」などと書かれていることもあります。その他、遺産分割協議に関する資料、悪質商法対策に関する資料、民事裁判に関する資料、後見人の辞任に関する資料、関係者からの意見書、養子縁組に関する資料、郵便物転送に関する資料、転居に関する資料、などがあり得ます。

まとめ

家庭裁判所が保管している資料を見たい場合は、家庭裁判所に備え付けの「家事事件記録等閲覧・謄写票」に必要事項を記載し家庭裁判所に持参ないし郵送して下さい。

【見本】 http://www.courts.go.jp/matsue/vcms_lf/2014.04.23kajijikeneturantousyahyou.pdf

すると、即日もしくは数日以内に家庭裁判所から「見せる」「見せない」「一部見せる」という連絡が来ます。なお、対象となる資料と見たい人(請求者)の関係性が薄い場合は家庭裁判所は見る許可を出さないこともあります。一番良いのは「被後見人本人」からの閲覧謄写請求です。被後見人はどの資料にも常に関係していますので。

最近のお悩みの傾向について

解説:一般社団法人「後見の杜」宮内康二代表

家族に弁護士等の後見人がついている方からのお悩みの内容で多いのが次の3つです。

  • 家族の反対を押し切って自治体が強引に後見人を付ける手続きをした
  • 家裁やリーガルサポートに後見人の文句をいっても取り扱わない
  • 後見制度そのものから離れる方法はないのか

ご自分が家族の後見人をされている方からのお悩みの内容で多いのが次の3つです。

  • 家庭裁判所から後見制度支援信託か監督人を選べといわれ当惑している
  • 監督人から不当に文句を言われ、高額な報酬を請求されて困る
  • 財産管理をする後見人がつき被後見人の通帳を出せとせがんでくる

後見人をつけるかご検討中の方からのお悩みの内容で多いのが次の3つです。

  • 後見人って大丈夫なの?
  • 後見制度以外の方法はないの?
  • 家族が後見人になるにはどうしたらいいの?

私たちは、後見される側やそのご家族の立場にたって、
一つ一つの後見事例の適切な運用をサポートします。
複雑な後見制度を紐解き、その運用を改善・向上していきましょう。

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