家裁が母を施設に入れようとしています
家裁の人が、母に「施設に入った方がいいですよ」と言うことはアリ?
90代の母に、弁護士後見人がついています。母は、代々続いた実家で死にたいと常々そう言っており、私もそうなるよう介護をやってきました。一方、後見人は「何かあったら大変だ」とばかり言って、母を施設に入れようとしています。ケアマネジャーさんを経由して、母に施設に入ることを提案させたり、体調を崩して入院した際、ドクターに「家には帰れないと言ってください」と根回ししたり。私が後見人に連絡しても、事務員も誰もいないようで連絡がつきません。意識的に私を避けているようにさえ感じます。家裁に伝えても「後見人と話し合ってください」だけ。話し合えないから家裁に伝えているのに。
そうしたところ、母のデイサービスに後見人と家裁の人が言って、母に「施設に入った方がいいですよ」と言ったようで、母から「私が家にいると迷惑か?」と聞かれました。家裁はこんなことをするものでしょうか?
そのようなことはあり得ります
家裁はそのようなことをし得ります。家裁は、自分が選んだ後見人を、なるべくかばおうとします。選任したことを咎められたくないからです。
このケースでは、家裁の職員が、弁護士後見人のことを「先生」と言っていたようですから、家裁よりも偉い弁護士さんだったのかもしれません(苦笑)。そんな関係ですから、後見人と家裁がデイサービスに行って、お母さんに提案することはあり得ます。実際、何件か、当相談室に同様の相談が来ています。在宅だと何かと面倒くさいから、お母さんを施設に入れたいのでしょう。そうしたうえで、家を売り飛ばす後見人もいます。家を売ると後見人はボーナスを貰えるからです。
ところで、どこに住むかは本人の自由。後見制度を使ったからといって、何人にも指示される筋合いはありません。要するに、それをする法的根拠がないわけです。必要も根拠もないことを家裁の職員がしているわけですから
・担当裁判官に文句を言う
・家裁の所長に苦情を出す
をしてみてください。それでも改善されないようなら、少し面倒ですが、家裁を相手に裁判を起こすのも良いでしょう。家裁がやっていることを地裁の裁判官に判断してもらうのです。
最近のお悩みの傾向について
解説:一般社団法人「後見の杜」宮内康二代表
家族に弁護士等の後見人がついている方からのお悩みの内容で多いのが次の3つです。
- 家族の反対を押し切って自治体が強引に後見人を付ける手続きをした
- 家裁やリーガルサポートに後見人の文句をいっても取り扱わない
- 後見制度そのものから離れる方法はないのか
ご自分が家族の後見人をされている方からのお悩みの内容で多いのが次の3つです。
- 家庭裁判所から後見制度支援信託か監督人を選べといわれ当惑している
- 監督人から不当に文句を言われ、高額な報酬を請求されて困る
- 財産管理をする後見人がつき被後見人の通帳を出せとせがんでくる
後見人をつけるかご検討中の方からのお悩みの内容で多いのが次の3つです。
- 後見人って大丈夫なの?
- 後見制度以外の方法はないの?
- 家族が後見人になるにはどうしたらいいの?
私たちは、後見される側やそのご家族の立場にたって、
一つ一つの後見事例の適切な運用をサポートします。
複雑な後見制度を紐解き、その運用を改善・向上していきましょう。