交通事故は限定後見で
交通事故の後見は「限定後見」がいい
交通事故の後遺症に悩まされながら、成年後見の問題まで背負わされるご家族。
改善策として「交通事故の後見は限定後見がいい」と思いますがいかがでしょう?
事故に遭い、裁判や保険金を請求するのに「後見人を立ててください」「そうじゃないと裁判できませんよ」「保険も請求できませんよ」と言われます。事故直後、多くの方は切羽詰まっていますし後見のこともわからないので、弁護士等に言われれば「お願いします」ということになるでしょう。
裁判が終わり、保険金がおりたので、後見は終わると思いきや「本人が亡くなるか回復するまで後見は続きます」と言われビックリ。最初にそのような話を聞いていなかったからです。「大変なら、後見人を辞めて、弁護士さんなどに代わってもらうこともできますよ」というアドバイス(?)もしばしば。背景には、多額の保険金を基にした多額の後見報酬を狙い、後見人というポジションの争奪があります。
被害者の親がきちんと後見人の仕事をしてきても、監督人がついたり、信託銀行に被後見人の財産を預けるよう家裁に言われることも急増しています。しかも「親族後見人が被後見人(被害者本人)の保険金を使い込む可能性があるから」という失礼な説明つき。そんなことを言われたら家族は「こんなことなら後見を使わなければよかった」「誰も先々のことを教えてくれなかった」といい「事故さえなければ」と、事故当時の状態に戻ってしまうのです。
「裁判」と「保険」と「医療」の山を越えたら後見は当然に終わるものとする
ということで、交通事故の場合「裁判と保険と医療の山を越えたら後見は当然に終わるものとする」これで十分でしょう?その後、遺産分割、不動産、その他の事案が出てきたら、また、その仕事だけの後見人がついて、その仕事が終わったら後見も終わるという運用イメージです。
保険会社にとっても限定後見は朗報です。生涯にわたってかかる後見費用を賠償しなくてよいからです。
現実的な問題として、交通事故関係の団体は以下をするとよいでしょう。
①後見が終わるまでの費用総額の説明
何千万円はざらです。後見報酬を払うために保険金を取ったわけではないでしょう。
②不良な後見人対策サポート
不当な後見人との話し合いのバックアップは重要です。後見人の変更・解任手続きの支援も重宝がられます。
③後見を使わず事故処理する方法の開発
震災等の緊急時は後見無しで保険金を払ったはずです。交通事故の裁判や保険金も同様に考えればよいでしょう。
誰のため、何のための後見か
誰のため何のための後見か、誰にでも起こり得る交通事故の観点から見直すことで、世界的に不評な日本な後見も改善されるかもしれません。